「話すのが苦手で営業がうまくいかない…」

「営業中にうまく会話ができず、商談を進めることができない…」

このように営業に苦手意識を抱えている人も多いかと思います。

商談相手と盛り上がるネタを探そうと頑張ってはみるが、なかなか相手との距離を縮めることができないと悩むこともありますよね。

しかし、そんな方にお伝えしたいのは、たとえ話すことが苦手だったとしても、「商談のための雑談術を訓練することで営業成績を伸ばすことができる」ということです。

この記事では、営業成績を伸ばすための雑談・会話術を解説していきます。

ぜひ参考にして、これから営業成績をグングン伸ばしていってください。

目次

営業成績が上がる話題・ネタとは?

会話が苦手で、営業の際に「何を話せばいいんだろう?」と悩むことがあると思います。

正直、営業や商談では誰とでも簡単に打ち解けられるコミュニケーション能力が必要というわけではありません。

まずは、営業において雑談をする意味を理解してください。

営業で雑談をする意味

営業で雑談をする意味

よく「営業には雑談が大切」と聞くかと思います。

なぜ雑談が大切かというと、商談がしやすい状態、もしくは営業が決まりやすい雰囲気を意図的に作ることができるからです。

商談をする際には、緊張するかもしれませんが、実は相手も緊張しているケースが多くあります。

そんなお互い緊張している中で、ビジネスの話をしやすいようにアイスブレイクや雑談をします。

営業には世間話はいらない

営業には世間話はいらない

雑談をイメージすると、世間話を思い浮かべる人がいるかもしれませんが、果たして世間話をするだけで成約につながるのでしょうか?

実際のところ、世間話のみで営業成績を伸ばすことは難しいでしょう。

営業においての雑談は、あくまで「お互いの緊張をほぐすためのアイスブレイク」といった明確な目的を持って行うことが基本です。

なので、余計な世間話をする必要は一切ありません。

話題もない状態で「相手と打ち解ける」のは難しいかもしれませんが、営業の場合は、会話に目的があり、逆にとても話しやすくなります。

例えば、「とにかく会話をしてください」と「今のこの事業部の課題を出して解決策を話し合ってください」という2つの会話を比べてみると、目的を決められた後者の会話のほうが話しやすくありませんか?

商談の雑談も同じで、「営業を決める」という目的に対して会話を重ねていくので、話すことが苦手な人でも十分雑談ができるというわけです。

この考え方・前提をしっかり押さえておいてください。

営業の鉄板トークとは?

営業の鉄板トーク

営業成績が高い人は、自分の中で営業の鉄板トークが存在します。

雑談に苦手意識を抱えている人でも、この営業鉄板トークを作ってしまえば確実に営業成績は伸びていきます。

営業の鉄板トークとは、商談の大まかな流れをイメージしていることです。

旅をイメージしてもらえれば理解しやすいと思いますが、東京から青森まで車で向かう際に、何となく北に向かうのと、ある程度ルートを決めて出発するのと、どちらが早く効率的に目的地に到着しそうでしょうか?

当然、ある程度ルートを決めて目的地を目指すほうが早くゴールに到着しますよね。

営業もこの旅の感覚に近く、「営業を決める」という目的地に向かって、大まかなシナリオがあるか、ないかで成果が大きく変わってきます。

商談の流れを自分の中に作っておき、各パートでどんな話をするかまでイメージしていると、とても綺麗に商談が進んでいきます。

例として商談の流れを作ってみました。

  1. アイスブレイク:天気や話題のニュースなどで緊張をほぐす
  2. ヒアリング:日常的な仕事の話から相手の悩みをヒアリングし、その悩みを持っていたと共感を加えて信頼を獲得する
  3. 自社のプレゼン:ヒアリングで浮き彫りにした悩みに対して提案をする
  4. 顧客の成功ストーリー:相手と同じような会社が自社の商品を用いて起きた成功体験を話して興味を高める
  5. クロージング:相手が商談を決めかねている理由を再度ヒアリングして、その疑問を解消する

このように、商談が始まってから営業が決まるまでの流れと、その中でどんなことを話すのかを大まかに決めておくことが重要です。

自分の中で営業の流れをイメージすることで商談を効率よく進め、営業を綺麗に決めやすくなります。

ただ、必ずしも本番の商談で前もって準備した大まかな流れに沿って話す必要はありません。自分で決めた流れをベースに、臨機応変に会話を変えていきましょう。

営業で会話が止まってしまう場合の対処法

営業で会話が止まってしまう場合

話すことが得意ではない人でも商談の雑談ができれば営業成績は伸びるという話をしてきましたが、それでもやはり会話が止まってしまい、焦って何か無理やり話題を探してしまうこともあるかと思います。

実は、商談での雑談は、そもそも自分が話題を考える必要も、喋る必要もないのです。

自分から喋る必要はない

営業は「相手の悩みを解決するために行う」という根本的な考え方があり、すべて相手のためを思って行う必要があります。

相手の悩みを解決するには、自分が喋るのではなく、聞く側に徹することで、相手の話や悩みを真摯に聞いてあげましょう。

話題は相手のことを聞いてあげることが基本的で、相手が悩みを打ち明けやすいように雑談をして信頼を得ていく流れになります。

なので、自分は喋る必要も話題を考える必要もなく、相手の話を聞き、相手のことを話題にしてあげることが重要です。

営業を決めやすくする最強の会話術

営業を決めやすくする最強の会話術

営業において会話で聞き側に徹することがポイントだと解説しました。

それを踏まえて、これから営業成績を劇的に伸ばしていくために、さらにその一歩先のテクニックをお伝えいたします。

その会話術とは「会話を掘り下げる」ことです。

例えば、「最近、会社の採用がうまくいっていない」という悩みに対して、「採用数が足らない」「良い人材が全然集まらない」と様々な解釈ができますよね。

相手の悩みを勝手な解釈で「採用数」と営業マンが決めてしまうケースがありますが、この場合、相手との間に悩みの認識のズレが生じてしまいます。

この悩みの認識のズレを防ぐために、相手の悩みを間違えず、本当の悩みを聞き出す営業手法が「会話を掘り下げる」ことです。

なので、相手の悩みを深く掘り下げることを意識をしましょう。

無限に会話が続くフレームワーク【オウム返し+5W1H】

無限に会話が続くフレームワーク

聞き側に徹する、相手の悩みを深く掘り下げると言われても、やはり緊張して、相手の返答に対してどんな会話を展開していけばいいかわからず、会話が続かないこともあると思います。

そこで、どんな状況でも簡単に会話が続けられる「営業の会話フレームワーク」をお伝えします。

これを使えば、会話が続かないという悩みを持つことはありません。

そのフレームワークこそ、「オーム返し+5W1H」です。

オウム返しとは、相手の会話の語尾などをそのまま引用して言葉にすることです。それに加えて、「5W1H」を使って質問をしていきます。

例に挙げてこのフレームワークを説解説します。

【例】

自分:「最近、〇〇事業の問題は何だと感じていますか?」

相手:「なかなか集客が伸びないところですかね〜。」

自分:「集客に悩みを抱えているんですね。現在どれくらいの集客数で、それをどれくらい伸ばすことが目標なんでしょうか?」(How)

相手:「ここ数ヶ月の顧客獲得数がひと月あたり1000で、目標はそれを1400にすることですね。」

自分:「1400人が目標なんですね!ちなみに、なぜ目標に届かないとお考えですか?」(Why)

・・・・・・・・

・・・・・・・・

・・・・・・・・

このような形で、相手の会話の語尾をそのまま引用して、その後に5W1Hを使って質問を投げかけてあげましょう。

これで会話が止まることはありません。

余談ですが、質問の中で「Why」を使う質問が相手の会話を掘り下げるワードで、それ以外の質問は会話の幅を広げるワードになります。

先ほどの集客数の話をイメージしてもらえればわかりやすいと思います。

「なぜ集客がうまくいっていないのか」(=Why)は、問題を掘り下げ、その他の「いつから集客数に悩んでいるのか」(=When)、「どこの店舗が一番の集客の悩みなのか」(=Where)などの悩みは、話題を広げる役割をしています。

相手の悩みを掘り下げる場合は、「なぜ」を使用すると本質的な悩みを聞き出すことができます。

【目的別】営業の雑談ネタ一覧

目的別に分けた営業においての雑談ネタ一覧

ここでは、目的別の雑談ネタをお伝えいたします。

アイスブレイクでお互いの緊張などを解きたいのか、それとも相手の信頼を得たいのかによって話題にする雑談が変わってきます。

そもそもどんな雑談ネタがあり、その雑談はどのような目的で使用すると良いのかをまとめたので、参考にしてください。

アイスブレイク

  • 天気の話
  • 名刺の話
  • 相手の名前の話(由来や意味など)
  • 出身の話
  • 最近のニュースの話

お互いの共通点で話をすることが雑談の基本になります。

特に天気やニュースは誰にでもかかわりがあり、簡単に話題の展開ができます。「今日は暑いですね〜」といった天気や気温の話で会話を展開し、商談に入っていく人も多いのではないでしょうか。

気軽に簡単に話せるものがアイスブレイクに適した話題になります。

相手の信頼を得るための雑談

  • 相手の身につけているもの(時計やアクセサリーなど)
  • 相手の趣味の話
  • 最近の悩みの話

信頼を得られる話題とは、相手の好みやこだわりが表れる話題になります。

相手がこだわっているものに対して、「いいですね!」と承認のサインを展開してあげるだけで相手の信頼を得ることができます。

例えば、「その服とてもセンスが良いですね!」と言われたら、嬉しいと思う人が多いはずです。褒められて嫌な気持ちになる人はいません。

このように、相手が好きなものやこだわりを持っているものに対して、「いいですね!」と褒めたり、承認を送ってあげたりするだけで、相手との距離を簡単に縮めることができます。

ちなみに、アイスブレイクと信頼を得る雑談の違いは会話がスタートしてすぐにできるかどうかがポイントです。

「よろしくお願いします!趣味は何でしょうか?」といきなり聞くのは不自然ですよね。

一方、「よろしくお願いします!今日は雨が強いですね」と天気の話題を展開しても何も違和感はありません。

目的を決めて雑談をし、自分で商談の流れを作り上げて営業することが、営業成績を伸ばすコツになります。

まとめ

この記事では、雑談の目的と具体的な会話の方法や雑談ネタを紹介してきました。

今回紹介した方法をそのまま活用すれば、会話が簡単に続き、営業成績に直結すると確信をしています。

ぜひ実際の商談の場で、天気の話などから軽い雑談を始め、自分で商談の流れを作ってみてください。

また、こちらの記事で営業を成功させるための会話術を紹介しています。ぜひこちらの記事もご覧ください。